こんにちは!コパイロツト社歴2年半、プロジェクトマネージャー1年目の賀川です。
わたしは2022年の10月から2023年3月まで、クラスメソッド社のみなさんと共に「Project Sprint」を活用したプロジェクトの改善をする取り組みに参画しました。この記事では、今回のプロジェクト改善の背景と実際に取り組んだ内容、その後の変化までお伝えします!
- なぜ始まったのか――1人だけでプロジェクトをリードするのではなく、みんなでプロジェクトを推進する状態を目指したい
- 全体定例のアジェンダを大きくリニューアルし、みんなでプロジェクトを推進する場を強化
- 慣れていない進行だからこそプロジェクトメンバーの中で助け合いが生まれた
- みんなで議事録を書くことと、みんなでプロジェクトを推進することの関係性
- おわり
なぜ始まったのか――1人だけでプロジェクトをリードするのではなく、みんなでプロジェクトを推進する状態を目指したい
今回プロジェクト改善を行うにあたり、はじめにコパイロツトから、プロジェクトの改善に取り組む推進メンバーのみなさんに向けて、定例会議を活用したプロジェクト推進のためのフレームワーク「Project Sprint」をご説明しました。
これまでのコパイロツトの経験上、うまくいくプロジェクトの共通点として「会議を効率良く活用している」というものがありました。そこで今回も、会議をチューニングすることでプロジェクトが改善され、より前進していくのではないか、という仮説に基づき、まずは会議体に関する課題と、それぞれが思い描いている、プロジェクトが目指したい状態の言語化を行いました。会議やプロジェクトを改善する目的や、目指すべき状態をメンバー全員ですり合わせることで、今回の取り組みがスムーズに進むと考えたからです。
課題や目指すべき状態の可視化はMiroを活用し、付箋にそれぞれ書いて共有していく形で進めました。そして、そこで出された付箋をグループピングし、優先度をつけ、チーム内で今一番改善していきたい課題を選定しました。今一番目指したい姿として浮かび上がってきたのは、「プロジェクトを進めるにあたってメンバー全員が、みんなでプロジェクトを推進する意識になっている」ということでした。
全体定例のアジェンダを大きくリニューアルし、みんなでプロジェクトを推進する場を強化
それまでの会議の進め方はプロジェクトリーダーもしくは決まったメンバーのみが全体定例の会議のアジェンダの準備や進行を行なっていることが多い状態でした。
そこで、「プロジェクトメンバー全員が、みんなでプロジェクトを推進するための会議」にリニューアルを行いました。具体的には、以下、4つのポイントを見直しました。
1. 新しい全体定例のアジェンダを大幅に見直し
まずは既存の会議にコパイロツトも参加し、これまでの会議の進め方やアジェンダを確認しました。現状を把握した上で、どう改善していくのが良いのかプロジェクトメンバーの意見を反映しながら、まずはアジェンダの見直しを行いました。
具体的な方法として、対象となった会議の参加メンバーのみなさんに、+ / Δ(プラス / デルタ)の振り返り手法を使い、「これからもこの定例会議で続けたいこと」や「今後改善したいこと」を付箋で書き出してもらいました。そして、+ / Δ(プラス / デルタ)で出た結果を踏まえて、新しい定例会議のアジェンダをメンバー全員で作り直していきました。
2. 会議で大事にしている4つの指針(グラウンドルール)を新設
定例会議の最初に、参加者全員で会議で大事にしているグラウンドルールを読みながらそれぞれがやることを毎週の会議で把握していく状態を作りました。
- 自分でアジェンダを出そう
- 自分の次の活動が想像できるようにしよう
- みんなで議論を可視化しよう
- みんなが議論に参加しよう
3. 会議のファシリテーターを輪番制に変更し、アイスブレイクのアジェンダも追加して毎週変化をつける
- 最初はプロジェクトリーダーが見直した新しいアジェンダでSuperGoodMeetingsを使いながら会議を進めていましたが、徐々に定例会議のファシリテーターを輪番制に変更しました。
- 新たに簡単なアイスブレイクの時間(5分程度)を設定。当番のファシリテーターは毎週テーマを検討し、参加者全員にテーマに対しての回答を発表してもらう形にしました。アイスブレイクがあることで、その後の会議の進め方や会議での発言のしやすさなど、場の改善に取り組みました。
4. ひらめき・テンショントリアージ(*1)のアジェンダを会議最後の10-15分間で実践
定例会議に参加しているメンバー全員で、現在進行形で進めているプロジェクト全体に対してのひらめきやテンション(提案や違和感など)をMiroに書き出してもらいました。そして、それぞれのテンションを解消していく時間を設けました。
「みんなで進めるプロジェクト」ということで、プロジェクトを進める上でのその時々のアイデアの提案や不安を見過ごすことなく、すぐに解消することを心がけるような場づくりを設計しました。
慣れていない進行だからこそプロジェクトメンバーの中で助け合いが生まれた
「Project Sprint」を利用した6ヶ月のプロジェクト改善の中で一番の大きな変化は、会議のファシリテーションを輪番制にしたことで、会議の中でも助け合いの雰囲気が徐々に増していったことです。今回初めてファシリテーターというポジションを経験する方もいましたし、またSuperGoodMeetingsというツールを初めて使う方もいました。ですが、進行をメンバー全員、みんなが経験したからこそ、全員で助け合いながら会議を進めていく雰囲気が生まれたのではないかと思います。
また、テンショントリアージのアジェンダを設定したことで、特定のメンバーからだけではなくさまざまな役割のメンバーから違和感やひらめきを拾い上げ、次のアクションへと繋げられるようになりました。改善が進むにつれて、都度感じているテンションが言語化され、次のアクションまで持っていく場面を見ることが増えていきました。
みんなで議事録を書くことと、みんなでプロジェクトを推進することの関係性
今回のプロジェクトが終盤に差し掛かったころ、プロジェクトリーダーが不在の中で定例会議を実施する日がありました。その日は普段議事録を担当している方がファシリテーター担当であり、他のメンバーが議事録を取らなければならない状態でした。その際、他のメンバーが率先して議事録を取っている姿がみられました。会議が終わった後、議事録取りを担当したメンバーが、「普段自分がやらない体験をしたことで、1人で議事録を取ることの大変さを感じた」と共有してくれました。
たかが議事録、されど議事録。その時々のプロジェクト状況に応じて、議事録の目的も異なってくると思います。今回のプロジェクトでは、議論の内容をできるだけ残しておくことを必要としていました。しかし、会議の中で行われている議論を議事録担当者が全て理解しているとは限りません。話をしている議題によっては議事録担当者の担当範囲外だったりもします。そのためにも、その時々に応じて役職関係なく、内容を把握している人が率先して記録を残しつつ、最終的にはみんなでその日の議事録を作り上げていくことも重要だと改めて感じました。
誰かの小さな声かけからプロジェクトメンバーと一緒にできることを発見し、始めていくことは、「みんなでプロジェクトを進める状態」にする良いきっかけになると今回改めて実感しました。
おわり
今回のクラスメソッド社のProject Sprint導入によるプロジェクト推進改善でご参加いただいた方々の声も実績ページでご紹介しています。
また、今回ご紹介しましたProject Sprint導入はProject Enablement内の1つの取り組みになっています。
下記ブログにて「Project Enablement」についてもご紹介していますので、ぜひ合わせてお読みいただければ幸いです!
そして、現在コパイロツトではプロジェクトマネジメントの経験が少なくても、クライアントのプロジェクト推進を支えたいという強い思いを持ったメンバーを募集しています!
p.s. 私自身プロジェクトマネジメントの経験が少ない中でも、プロジェクトマネジメントスキルの必要性を感じCOPILOTに入社しました。プロジェクト推進は大変そうだと思われることが多く、確かに時には複雑で大変なことの方が多いかもしれません。しかし全く楽しくないわけでもないと感じています。
入社して、日々プロジェクト推進のあり方と向き合う中で「プロジェクトマネジメント=楽しい」という視点にもスポットライトを当てていきたいと思うようになりました。プロジェクトベースで働くことが多くなった今だからこそ、多くの人たちに仲間と一緒にプロジェクトを推進する楽しさを感じてもらえるよう日々活動してます。
そして現在、私たちコパイロツトは自分たちの能力を活かして楽しく働く人をさらに増やしていくべく、プロジェクト推進支援に挑戦してみたいメンバーを募集しています!ぜひみなさまからのたくさんのご応募お待ちしています!
プロジェクトマネージャー
COPILOTの情報発信や「Project Climbing Challenge」というプロジェクトマネジメント講座の運営などを主に担当しています。また、さまざまな企業のプロジェクト推進の最適化支援なども行なっています。より多くの方がプロジェクトを通じて自分らしく活躍できるようサポートしていきたいと思っています。