コパイロツトではメンバーが自律的に働ける環境を整えるため、さまざまな試行錯誤を行っています。現在は、メンバーそれぞれが自身の働く時間を自己決定するしくみを取り入れ、実践しています。今回はこの取り組みについてご紹介し、組織としてどのような考えのもと、メンバーの稼働時間をマネジメントしているのかをお伝えします。
- 基本姿勢:メンバーが自律的に活動できる環境をつくる
- どのようにメンバーの「働く時間」をマネジメントしているか?
- 事例:実際に働くメンバーはどうしているのか?
- 「働き方を自己決定する」自由と、それを全うする責任は表裏一体
基本姿勢:メンバーが自律的に活動できる環境をつくる
私たちはもともと、「仕事に充てる時間は個人で決め、自己申告したほうがいいのではないか」という考えをもっていました。働き方は、そもそも十人十色であってよいはず——別の活動や学業と並行して働きたい人もいれば、子育てと仕事を両立したい人もいるでしょう。
一人ひとりのメンバーが、自分の意思で働き方を決めて、自律的な活動ができる環境を整えること。それが組織としての基本姿勢となっています。
ちなみに稼働時間のマネジメントを本格的に開始したのは、気づくとがんばりすぎてしまい、結果的に長時間労働をしてしまうメンバーが出てきてしまったためでした。以来、コパイロツトではメンバーによる稼働時間の自己申告と、全員の働く時間の可視化を行っています。
どのようにメンバーの「働く時間」をマネジメントしているか?
具体的にどのようなマネジメントをしているのか。ここでは「稼働時間を自己申告」、「働く時間を可視化」の方法についてご説明します。
①稼働時間を自己申告
そもそも、メンバーと会社との間で契約している稼働時間はそれぞれ異なります。そのうえで、基本の稼働時間8時間/日の中で、担当案件に割り当てる時間の割合(稼働率)を自己申告する形式で運用しています。個人の稼働可能時間を100%とし、80%程度を案件に、残りの稼働は「会社を良くするための活動」に充てることを推奨しています。
②働く時間を可視化
週に一度の全体ミーティングで、メンバーそれぞれの稼働状況を共有する時間を設けています。そこで各個人の働く時間を可視化することで個々の状況を全員が認識し、働きすぎを防ぐと同時に、新たなプロジェクトへのアサインなどにも活用しています。
事例:実際に働くメンバーはどうしているのか?
現在(2022年12月時点)、それぞれのメンバーが自分自身の稼働時間をどのように割り振っているのか、具体的な例をご紹介します。各メンバーはこの稼働の割合を、状況の変化に合わせて毎週アップデートし、全員に共有しています。
ケース①:フルコミット(週5日稼働)メンバーの場合
担当する業務内容やそれぞれの役割(ロール)によって、稼働時間の割り振りが異なっています。今回の例では社内連携業務が「会社を良くするための活動」に該当します。
●クライアントワーク(コミュニティ・マネジメント)メインの稼働例
- クライアントワーク 55%
- 自社サービス開発 25%
- 社内業務設計 20%
●クライアントワーク(プロジェクトマネジメント)+複数の社内連携業務の稼働例
- クライアントワークA 20%
- クライアントワークB 55%
- 自社サービス開発 5%
- 社内連携業務 10%
- 新規案件関連業務 10%
●クライアントワーク(プロジェクトマネジメント)+社外活動の稼働例
- クライアントワークA 55%
- クライアントワークB 40%
- 社内連携業務 5%
※社外活動は稼働時間外で行っている
ケース②:フルコミット以外(週5日以下の稼働)のメンバーの場合
子育てや他の活動との両立で稼働時間が少ないメンバーも、同じく自分自身の稼働時間を割り振って活動しています。例えばあるメンバーは、フルコミットの稼働時間を100%と考えたとき、稼働時間がその80%ほどになると考えて申告しています。
●時短でクライアントワーク(プロジェクトマネジメント)を行う稼働例
- クライアントワーク 70%
- その他の業務、活動 10%
【メンバーからのコメント】
個人個人の事情や状況に合わせて働き方(時間や場所)を柔軟に選択できるということは、私の中でとても大事なことです。(クライアントワークメインのメンバー)
稼働時間を設定をして「それだけやっていればよい」ではなく、積極的に新規案件獲得に動いたり、周りを助けたりしながら、効率よくかつ成果に繋げられるよう業務に取り組んでいます。(複数の社内連携を行っているメンバー)
稼働時間を自分で設定できるのはメリットでもあり、稼働時間通りに業務をこなす難しさも感じています。その分、業務量や効率をより意識するようになりました。(社外活動を行っているメンバー)
個人で稼働時間の設定が異なるのがコパイロツトの面白いところでもあり、自分の意思や責任が求められるシビアな一面でもあると感じます。(時短勤務のメンバー)
「働き方を自己決定する」自由と、それを全うする責任は表裏一体
今回は、コパイロツトがどのような考え方のもと、メンバーの稼働時間、働き方をマネジメントしているかをご紹介しました。ただメンバーからのコメントにもあったように、働き方や時間の使い方を自分で決められる環境だからといって、単純に「自分のわがままが通る」「好きなように働ける」わけではありません。
自由であるからこそ、個々の明確な意思表示と自律的な行動が求められ、自分が担う役割を全うする責任が生じます。コパイロツトでは今後も引き続き、メンバーが自律的に働ける環境を整えることに注力し、その方法をアップデートしていこうと考えています。