「プロジェクトを成功させるために、新しい知識や知見を増やしたい」——多忙な毎日を過ごしながらも、学習への高い意欲を持つプロジェクトリーダーの方はたくさんいらっしゃると思います。
新しい情報のインプットも大切ですが、コパイロツトでは「ふりかえり」を活用することで、プロジェクトの成功につながる学びが得られると考えています。
本記事では、コパイロツトメンバーが実践・探究する「ふりかえり」の方法について、2024年11月1日に開催されたオンラインセミナーより、内容を一部抜粋してご紹介します。
ふりかえりを効果的に活用することで、プロジェクトでの経験を学びに転化できます。記事を読みながら、ぜひご自身のプロジェクトを振り返るきっかけにしてください。
▼セミナーイベント概要
プロジェクトを通じての学習ーーーふりかえりとナレッジマネジメント
開催日時:2024年11月1日(金)19:00-20:00(オンライン)
株式会社コパイロット Project Enablement事業責任者/Pilot Bloat 事業責任者
プロジェクトファシリテーター/在野研究者
プロジェクトファシリテーター、プロジェクトコンサルタント。
プロジェクト・組織の推進にプロジェクトマネージャーとして関わりながら、プロジェクト・組織の未来に必要なナレッジ・知を言語化するサポートを行う。民間企業のDX領域を中心としながら、シンクタンク・パブリックセクターでの勤務経験を活かして公共政策の立案・自治体DXに関する業務も担当。
「具体と抽象」を往復して学びを深める
書籍を読むことや研修を受講することも、大切な学習です。しかし、こういった情報のインプットは、頭では理解できたとしても実践にはつながりにくい側面もあります。
一方で、プロジェクトの経験から学ぶことは、非常に実践的です。今回セミナーに登壇した米山は、「未来の行動につながる気づきを得ることが、プロジェクトにおける学びである」と定義しています。
では、プロジェクトにおける「学び」、つまり未来の行動につながる気づきを得るためには、一体どうすれば良いのでしょうか?
必要なのは、プロジェクトの「具体」と「抽象」を行き来し続けることです。
このスライドでは、「ウェブサイト構築プロジェクト」や「まちづくりプロジェクト」が「具体」に該当します。
一見すると、ウェブサイトとまちづくりという別領域の無関係な活動に思えますが、これを「プロジェクトの進め方」という切り口で抽象化することで、幅広い範囲で応用できるプロジェクト推進について、理解を深めることができるようになります。(具体→抽象へ)
ここで抽象化した内容は「未経験のプロジェクト」にも適用することができます。社内に過去事例のないプロジェクトの対応を求められたとしても、学びを転用できる可能性があるのです。(抽象→具体へ)
このように「具体と抽象」を往復することが、プロジェクトの経験から学ぶためには大切です。
気づきを深める「タイムラインふりかえり」
ここからは、米山が実践している「タイムラインふりかえり」をご紹介します。
「タイムラインふりかえり」とは、時間軸で事実を振り返りながら「具体と抽象」を行き来するやり方です。毎週実施する「小さなふりかえり」と、フェーズの区切りやプロジェクト終了時に実施する「大きなふりかえり」の2種類があります。
KPT法よりもできごとの関係性が見えやすくなる
ふりかえりの手法として、KPT法(Keep/Problem/Tryの3要素でのふりかえり)を使っている方も多いかもしれません。
KPT法のふりかえりは「継続したいこと(Keep)」「改善したいこと(Problem)」といった自分の判断が入口になりますが、「タイムラインふりかえり」の場合は、時間軸で起こった「できごと」が入口になります。
事実を時系列に列挙することで、KPT法よりも大きな視点でプロジェクトを捉えることができるようになります。さらに、できごとの関係性が可視化されると、質の高い気づきを得やすくなるのです。
できごとという「具体」から、気づきという「抽象」への往復運動を促すことができるのが「タイムラインふりかえり」です。
未来の自分に宝物を渡すために振り返る
とはいえ、どんなに「ふりかえりが大切である」と理解していても、日々忙しく過ごしていて、ついふりかえりの時間を後回しにしてしまいがちな方も多いでしょう。
そんな方におすすめしたいのは、「未来の自分たちに宝物を渡す」という心構えを持つことです。
ふりかえりはとても大切な活動ですが、一度行ってすぐに役立つ何かが得られるわけではありません。気づきを得るまで、長い時間軸で捉える必要があるからです。
すぐに良い気づきが得られないことに焦ったり、完璧な取り組みを目指して挫折してしまうのは、非常にもったいないことです。
まずは1週間に1度、付箋ひとつ分からでも構いませんので、未来の自分のためにふりかえりをはじめてみてください。
無料オンラインセミナーを開催中
今回は「プロジェクトを通じた学習」というテーマで、ふりかえりを通じたナレッジマネジメントについてご紹介しました。
コパイロツトでは、プロジェクト推進に関連するオンラインセミナーを定期的に開催しています。Peatixのグループをフォローしていただくと、次回セミナーのお知らせを受け取ることができます。ぜひチェックしてみてください。
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