新型コロナウイルスの世界的な感染拡大をきっかけに、日本でもリモートワークが急速に広がりました。通勤時間が不要になるなどのメリットがある一方で、顔を合わせず別々の場所で働くことで以下のような停滞感を感じることはありませんか?
リモート環境となり、プロジェクトや業務の進捗を把握しにくくなった
会議の数は多いが、プロジェクトが前進している気がしない
- 相談や雑談の機会が減って、メンバーの本音が掴みづらい
リモート環境でチームがうまく機能しないのは、決して「人」のせいではありません。必要なのは、リモート環境に適したマネジメントを再設計することです。
今回は2025年7月8日に開催したセミナー内容より、リモート環境でチームを動かすために必要な「可視化」アプローチについてご紹介します。
▼セミナーイベント概要
見えないチームをどう動かすか?リモート/ハイブリッド時代のマネジメント再設計術
開催日時:2025年7月8日(火)12:00-13:00(オンライン)
株式会社コパイロツト
プロジェクトマネージャー
人材紹介営業、採用や研修などの人事領域の経験者。COPILOTではウェブサイトなどデジタル系の制作のプロジェクトマネジメント業務支援や、部門横断のDX推進プロジェクト支援に従事。
- 「見える化」することで、チーム共通の視界をつくる
- 会議の冒頭で前提を揃える
- 相手のためにスケジュールを可視化する
- チェックインで気持ちや状態を可視化する
- 「可視化」が信頼と連携をつくる
- プロジェクト推進に関連するセミナーを開催中
「見える化」することで、チーム共通の視界をつくる
「なぜリモート環境では従来のマネジメント手法が有効ではないのか?」と疑問に思う人もいるかもしれません。その理由は、圧倒的に「見えない」情報が増えることにあります。
私たちは物理的に同じ空間にいることで、相手の表情などの非言語情報や場の雰囲気・温度感といった、さまざまな情報を得ています。
一方で、リモート環境ではこれまで対面であれば得られていた情報が受け取れなくなったり、相手との認識のズレが修正されないまま蓄積するといった、同じ空間で働いていたときには起こらなかった問題が生じるようになります。

このような問題を解決するには、マネジメント手法の再設計、つまり従来の手法に加えて、新しく「見える化」するためのアプローチが必要になるのです。
ここでは、可視化が必要な3つの領域(会議、環境、コミュニケーション)について、具体的なアプローチをご紹介します。

会議の冒頭で前提を揃える
まずは、会議を実施するときの「見える化」のポイントをご紹介します。
毎週のプロジェクト定例会や臨時の会議など、みなさんは日ごろの会議はどのようにスタートさせていますか?
いきなりアジェンダの内容に踏み込むのではなく、会議の冒頭で前提を揃えること。これがリモート環境においても大切です。これまでの経緯や現在の状況、会議の目的や参加者へ求めることなどを最初に伝えてから会議をスタートさせましょう。
なぜなら前提を揃えずに開始してしまうと、参加者が内容についていけず会議に参加できなくなってしまうからです。
集まった人を置いていかないためにいきなり本題に入るのではなく、まず前提を揃えることを意識してみてください。

また、このとき画面共有をしながら会議を進める方法もとても有効です。
実は「聞く」という行為は、人間にとって情報処理の負荷が高い行為なのです。そのため、視覚情報として資料を共有することが、参加者を置いていかない工夫にもなります。
資料がなければ、簡単なメモでも構いません。話している内容を可視化することを意識してみてください。
相手のためにスケジュールを可視化する
次に、環境に関する「見える化」のポイントです。
コパイロツトでの実例を交えたご紹介になりますが、私たちは「お昼休み」といった会議予定ではないものも、積極的にカレンダーへ記載する運用を行っています。
なぜスケジュールの見える化が大切なのかというと、それぞれが違う場所で働いているため、各自が今何をしているのかが、実際に目で見て確認することができないからです。

例えば「会議準備」や「集中作業」など、それ自体を予定としてカレンダーへ入力することで、リモート環境でも自分の予定が相手に伝わりやすくなります。
また、質問やチャットなどの声かけのタイミングが掴みやすくなったり、「見える」ことでチーム全体の安心感も作り出すことにつながります。
まずは一度、ご自身のカレンダーを見直してみてください。
チェックインで気持ちや状態を可視化する
最後は、コミュニケーションの「見える化」のポイントです。
リモート会議では画面オフでの参加者が多かったり、画面がオンだったとしても、相手の表情や仕草などの非言語情報を適切に受け取ることが難しかったりする場合があります。
そんなときにおすすめなのが、会議前にチェックインをすることです。
あらかじめ会議のアジェンダにチェックインの時間を設けておき、「一人30秒で全員発言してください」と伝えたり、「今の気分を天気で表現すると?」といったシンプルな問いを用意することで、参加者の状態や気持ちを知るきっかけになります。

もしチェックインの質問に答えにくいと感じる参加者がいれば、ムードメーター(下記参照)を使って今の気持ちが該当する数字を教えてもらう、というやり方もあります。
米・イェール大学のマーク・ブラケット教授が提唱した、自分の感情を把握するためのツール。自分自身の感情への理解を深めたり、他者の感情を把握してチームの活性化につなげたりするために活用されている。

チームの関係値にもよりますが、仕事以外の話題もチェックインに含められると、相互理解を深めることができます。
このような何気ないコミュニケーションは、プロジェクトを円滑に推進していく上で大切な要素です。対面であれば自然と得られていた非言語情報を受け取る一つの手段として、リモート環境でのチェックインを活用してみてください。
「可視化」が信頼と連携をつくる
今回は、リモート/ハイブリッド時代のマネジメント再設計術をご紹介しました。リモート環境下で「なんとなくチームが機能していない」と感じたら、それは「見えない」ことによる心理的な不安や認識のズレが原因かもしれません。
そんなときはマネジメント手法を再設計し「見える化」することで、チーム内の信頼関係や円滑な連携を生み出すことができます。まずは小さいことからでも構いませんので、実践してみてください。
プロジェクト推進に関連するセミナーを開催中
プロジェクト推進に関するサービスを提供しているコパイロツトでは、定期的に無料オンラインセミナーを実施しています。ご興味のある方は、ぜひイベントページをチェックしてみてください。


