前回の記事でご紹介した「COPILOT KID's PROJECT」第1弾の「プロジェクトマネジメントアカデミー講座」を、無事に4月よりスタートすることができました。
本ブログを執筆している2023年7月7日現在、講座は全11回のうち5回を終え、ちょうど折り返し地点にいます。
今回は、そんなプロジェクトマネジメントアカデミー講座の様子や、運営時の工夫についてお伝えします。
- 4月開講のプロジェクトマネジメントアカデミー講座(全11回)の概要
- 工夫①まずは子どもたちが楽しめる場を作る。そして興味を逸らさせないための改善を毎回行っています
- 工夫②対話力の基礎力向上に対話型鑑賞のアプローチを取り入れています
- 工夫③プロジェクトマネジメントに慣れていくために、反復して学んでいくプログラム構成にしています
- アンケート結果、感想・ご意見
- 後半戦、いよいよラストスパート
4月開講のプロジェクトマネジメントアカデミー講座(全11回)の概要
今回のプログラムは、個人ワークとグループワークの2つのワークでプロジェクト推進を体感して学んでいきます。
各講座テーマ
- 第1回:プロジェクト説明
- 第2回:要素分解
- 第3回:タスク分解
- 第4回:スケジュール作成
- 第5回:役割分担
- 第6回:タスク推進
- 第7回:宿題の実行計画
- 第8回:タスク推進
- 第9回:わくわくキャンプ
- 第10回:ふりかえり①
- 第11回:ふりかえり②
工夫①まずは子どもたちが楽しめる場を作る。そして興味を逸らさせないための改善を毎回行っています
本講座の題材は、『プロジェクトマネジメント』という小学生の子どもたちには、聞き慣れないものです。
だからこそ、まずは楽しんで来てもらい少しでも興味を持ってもらうことを重視しました。
とくに初回は、クイズ形式の自己紹介コーナーを設けたりと自然と発言が生まれる環境づくりを目指しています。
今回の講座では、プロジェクトマネジメント講座に加え、対話型鑑賞の要素も取り入れています。
どちらも、子どもたちにとってはあまり馴染みのない題材ですので、如何に興味を持って取り組んでもらえるかがポイントとなります。
次の講座へ改善点をすぐに反映し実践するために、毎回講座終了後には、運営チームでふりかえりを実施しています。
- 時間配分
- 講座の2時間の時間の使い方を、前回の様子を参考に、毎回試行錯誤しています。
- 座席
- 対話型鑑賞とプロジェクトマネジメント講座で座席配置を変更して、興味を持続させる工夫をしています。
- 声掛け
- 子どもたちの様子から、次回の講座内での声掛けに少し変化を加えてみるようにしています。
子どもたちの興味が逸れないように、少しでも増すように引き続き改善サイクルを回していきたいと思います。
工夫②対話力の基礎力向上に対話型鑑賞のアプローチを取り入れています
対話型鑑賞は、観るちから(観察力)・考えるちから(思考力)・えがくちから(想像力)を伸ばす美術鑑賞ですが、プロジェクトマネジメントに必要な対話能力を伸ばすきっかけとして、アイスブレイクとして取り入れています。
みる→考える→話す→聞くを繰り返し行い、みんなで話しながら観ることで、絵の見え方や感じ方が変わることを体感することを目的としています。
現状の課題
①他者の意見を聞く姿勢
小学2〜4年生では、まだまだ自分の話しを聞いて欲しいという意向が前面に出ていて、自分が話しをしていない間に、他者の話しを興味を持って聞くという姿勢にまでは至れない場面が多いと感じています。
ここから、少しでも他者の意見を聞いて見え方や感じ方に変化が起こることに面白さや楽しさを感じてもらう体験を提供できればと考えています。
②全員が自然と発言する状態
回を重ねる毎に積極的に発言をする子が決まってきてしまい全員が発言するという状態を作れていない場面がありました。
子どもたちが臆せず、小さな発見、気付きを発言したいと思ってもらえるような環境づくりを目指したいと考えています。
これらの解決策として、後半の講座内ではいくつか取り組み方を変更したため、最終レポートでお知らせします。
工夫③プロジェクトマネジメントに慣れていくために、反復して学んでいくプログラム構成にしています
今回の講座は、プロジェクトの進め方をウォーターフォール型で学ぶ構成となっています。
要素分解、タスク分解、ガントチャート作成、役割分担とプロジェクト推進に必要な工程を順序立てて進めていく構成です。
最終目標をグループワークでは夏のデイキャンプ、個人ワークでは夏休みの宿題として目標達成に向けてプロジェクトを推進していきます。
また、プロジェクトマネジメント講座ですので、出てくる用語も見慣れない少し難しいものがあります。
子ども向けに分かりやすく噛み砕いた表現にはしていますが、反復して学んでいく必要があると考えて、各講座の中でおさらいコーナーを設けたり、宿題として取り扱うことで反復して学べるようなプログラム構成を心掛けています。
現状の課題
グループワークで活発な意見交換にまで至らない
前述の対話型鑑賞の課題感と通じるものがありますが、如何に積極的に興味を持って取り組んでもらえるかがポイントとなってくるかと思います。
みんなで物事を進めることに慣れている子もいれば、そうでない子もいますし、そもそもグループでいることを好まない子など様々です。
どれが良い悪いではなく様々な他者がいることを理解しながら他者と関わりながら物事を進めていくことが徐々にできるようになってくれたら嬉しいです。
プロジェクトマネジメントも対話型鑑賞も直ぐにうまくできるようになるとは考えていません。今回の講座を通して、少しでも子ども達が何かを感じ取ってくれることを願っています。
アンケート結果、感想・ご意見
第4回講座終了後の保護者の皆様へのアンケート結果です。
ここだけの取り組みで終わらないように、家庭でどのようにフォローしていけば良いか、講座の最後にでもアドバイスをいただけるとありがたいです。 それほど良い取り組みだと思っております。 引き続きどうぞよろしくお願いします。
――小学2年生の男の子の親御様より
――小学2年生の女の子、4年生の男の子の親御様より
配布されるテキストも非常に分かりやすく、子どもが宿題を見てほしいときや復習するときにとても役に立ちます。大人が当たり前に使っている言葉ほど、子どもに説明するのは難しかったりするので、このようなテキストを作成されるコパイロツトのみなさんには頭が下がります。今回のキッズプロジェクトに参加させてもらえて本当にありがたいなぁと思っています。
――小学2年生の女の子の親御様より
後半戦、いよいよラストスパート
毎回、試行錯誤を繰り返しながら進めてきた本講座も折り返し地点を過ぎようとしています。
メインイベントの8月のデイキャンプを無事に終えて、最後のふりかえりまでしっかりと講座を組み立てていきたいと思います。
現状の課題を少しでも改善できるように、より一層の創意工夫を組み込みながらプログラムをアップデートさせて、最後に何かひとつでも子ども達に持って帰ってもらえるように、尽力していきます。
本講座のすべての開催が終了した暁には、最終レポートとして、また皆様に本ブログ上でご報告したいと思います。
DX推進における部門横断プロジェクト支援や業務支援、Webサイト制作のプロジェクトマネジメントなど幅広く担当しています。 円滑なプロジェクト推進のためにクライアントに寄り添い、最適なチーム構築や目標達成のためプロセスを明確にし、具体のアクションに落とし込んでいくという基本を大切にプロジェクトマネジメントに尽力したいです。
KID's PROJECTへの想い
私たちが、日々業務で取り組んでいるプロジェクトマネジメントというスキルを、子供たちが身に付けていくことで、きっと未来を生き抜く強い力になってくれるであろうという想いからこの取り組みをはじめました。
私たちは教育のプロではありませんが、まずは小さくできることからはじめてみることを選択しました。
今回の第1弾講座を足掛かりとして、私たちの想いに共感し、ともに活動してくれるメンバーと共に今後も活動を発展させていきたいと考えています。
バックオフィス業務を担いつつ、社内で得たプロジェクトを推進するための知見を活かし、外部プロジェクトの業務プロセス改善サポートやイベント運営事務局を担っています。 社内外を問わず志ある人/団体/プロジェクトが継続・持続するための進め方のお手伝いをしています。
KID's PROJECTへの想い
前職はイベント会社に勤務し、子ども向けのワークショップや工作教室の企画・運営を担っていました。また、長らく児童養護施設にて子ども達と遊びを通して対話をするボランティア活動を行っていました。
学校生活を通して大人になるための準備として知識や集団活動について学び・体験しますが、いざ大人になって社会にでてみると、不安定で不確実で複雑な社会がまっています。
そんな状況下でも、子ども達には自分の力でサバイブしてほしい。サバイブスキルを子ども達に伝えたい!そんな想いで本講座に携わっています。
DX推進プロジェクト支援や新規事業プロジェクトのデジタル制作におけるプロジェクトマネージャーを担当しています。広告業界での経歴を活かし、利用者の視点を意識して日々の業務にあたっています。近年は、保育士資格を活かし、子供向け・子育て保護者向けプロジェクトに関わる機会が増えています。
KID's PROJECTへの想い
子どもたちが「やったことがないこと」に対して「できないからやりたくない」とボヤいて立ち止まるたび、「どうしたら子どもたちがポジティブに取り組めるようになる?」という問いを、自分に投げかけながら、子どもたちと一緒に試行錯誤してきました。
子どもが、自分で考え、意見を言えるように問いかける。
子ども同士で決められるように助言する。
そんなことを繰り返している中で、ふと気づきました。
私は、子どもたちにプロジェクトマネジメントに必要な基本のスキルを身に付けさせようとしている。子供たちが、今からこのスキルを身につけられたら、それって素晴らしい未来につながるんじゃない?
そんな時、たまたま同じような想いを抱く三浦さんが、「小学生向けのプロジェクト マネジメント講座を計画している」と聞き、一緒に取り組ませていただくことにしました。
まずは、楽しく取り組んでもらえるように。そして、何かに取り組む時に「とにかくやってみよう」と思えるように。日々、そんな想いで講座の運営に取り組んでいます。
プロジェクトイネーブラーとしてプロジェクトが進む仕組みや環境の構築を担当。
定例会議でプロジェクトが進むフレームワーク Project Sprint ・クラウドサービス SuperGoodMeetings の開発をリードし、プロジェクト推進を汎用化する活動を行っています。
KID's PROJECTへの想い
プロジェクト推進の基礎にはチームメンバーとのコミュニケーション、現在のテクノロジーであれば対話することが最も重要なスキルの1つであると考えます。そこで今回は対話型鑑賞のアプローチを用いて、アイスブレイクを行なっています。プロジェクトに役立つ対話(見る・考える・話す・聴く)の力を伸ばすきっかけが楽しく提供できればと思っています。