2020年5月に公開した「リモートワークにおけるファシリテーションの方法論」の増補版をこのたび公開いたしました。
増補版のための序文(2023年10月)
2020年の新型コロナウイルスの世界的流行は、私たちの働き方を大きく変える契機となりました。
空間を共にしながら働くという前提は崩れ、在宅やコワーキングなど、各自が離れた場所から仕事をしていくスタイル(リモートワーク)は特別なものではなくなりました。当時、社会的に移動制限が行われたことによって、オンラインミーティングやリモートワークが普及し、逆説的に「移動からの自由」というものが生まれました。そして、移動から自由になることによって、「働き方そのものも自由」につながっていったのがこの3年間の大きな変化と言えるかもしれません。
しかし、一般的に「自由」の裏側には「自由であることの難しさ」が必ずあるように、リモートワークにおいても自由な働き方ができるからこその難しさが存在します。たとえば、従来は働き方やコミュニケーションの取り方の価値観は暗黙的に共有され、その中で仕事をしていました。その価値観をあらためて問い直す機会はあまりありませんでした。
しかし、働き方やコミュニケーションの形態が多様になることによって、その価値観の前提からすり合わせることが不可欠になってきたと感じています。
もし、その価値観のすり合わせをしなければ、「このプロジェクトはみんながこのような動きをするものだと思っていたが、なぜAさんはそのように動いてくれないのか」という不満を抱えることになり、プロジェクトで良い成果を生み出していくことが難しくなってしまうでしょう。今回「リモートワークのファシリテーションの方法論」を改訂し、増補版を公開するのは、そのような問題意識によるものです。
第1版の問いが「リモートワークをどう進めるか」であったとするならば、今回の増補版の問いは「リモートワークの難しさをどうフォローするか」にあり、新たにコラムやTipsなども追加しながら内容を見直しました。
本資料が、みなさまの「リモートワーク」、さらには「働き方そのもの」をふりかえる道具になれば幸いです。
資料
※100ページ程度のスライドになっています
この資料は、今後も随時アップデートをしていきます。 ぜひ、みなさまからのご意見・感想をお待ちしています!
プロジェクトファシリテーター、プロジェクトコンサルタント。
プロジェクト・組織の推進にPMとして関わりながら、プロジェクト・組織の未来に必要なナレッジ・知を言語化するサポートをしています。
対象分野は民間企業のDX領域が中心となりますが、シンクタンク・パブリックセクターでの勤務経験から、公共政策の立案・自治体DXに関する業務も担当しています。
プロデューサー、プロジェクトマネージャー
直近は大企業の新規事業・DX案件において、初期のコンセプト・ビジネスモデル企画からデリバリーまでの実行支援領域のPMとして参画。
経営コンサルティング会社~ソーシャルビジネス(東日本大震災の復興支援)の経験を活かし、大企業からベンチャー・非営利組織まで規模・業種問わず従事しています。