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Web制作におけるプロジェクトマネジメントの秘訣 [イベントレポート]

Web制作でありがちな、スケジュール遅延。 クライアントからの要望を聞いたり要件を決めたりしていくうちに、当初想定したものから大幅にやることが増えて制作側が疲弊していく。 変化した要件を取り入れつつ、プロジェクト当初に決めたスケジュールを守らなければならないことに矛盾を感じていないでしょうか?

2024年2月29日(木)、コパイロツトが実践で培ってきた考えをもとに「変化に対応するプロジェクト推進・調整・会議術」をテーマとしたオンラインセミナーを開催しました。

トークテーマ①:コパイロツトがオススメするプロジェクトマネジメントの考え方

イベント開催前のアンケートで、多くの方が抱えていた「プロジェクトの立ち上げ時に何をすべきかわからない」という課題感。今回のイベント前半では、コパイロツトの米山が多様なプロジェクト推進に携わってきた経験をもとに、プロジェクトの開始前後にすべきことについてご紹介しました。

なぜプロジェクト初期フェーズが重要なのか

なぜプロジェクト初期フェーズが重要なのか。それはプロジェクトを進めるにつれて楽をするために最初にがんばるというところがポイントで、プロジェクトの初動が、最終的にはプロジェクト後工程に大きな影響を与えやすくなるからです。後から取り戻そうとすると、すでにプロジェクトは動き始めてしまっているため、余計に時間がかかり精神的負担も大きくなってしまいます。

プロジェクト開始前後に意識すべきこと

みなさんのプロジェクトの特性次第で初めにやるべきことは異なってくると思いますが、今回のイベントでは開始時にすべき5つのポイントのうちの1−3までについてご説明いたしました。

  1. プロジェクトを進めるための仕組みづくり
  2. プロジェクトが進もうとしている道のりへの腹落ち感を持つ
  3. お互いへの期待値を揃える
  4. 始まった瞬間から振り返りを通じて軌道修正を行う
  5. 最初からクライアントの期待値を上回り続ける

上記のポイントを網羅できれば、これまでの経験上スムーズにプロジェクトが進んでいく傾向にあると考えています。 プロジェクト開始時は忙しいのでじっくり時間をかけずとりあえず動いてしまう、ということはないでしょうか。これが後にプロジェクトの軌道修正することを高めてしまっています。

一言でプロジェクト開始時に必要なことというのは、ゴールや方向性に腹落ち、納得するまで、そして不安やモヤモヤがなくなるまで、じっくり時間をかけてプロジェクトメンバー(社内外関係なく)対話するということが重要になります。プロジェクト開始時のプロセスを安易に考えず、しっかり時間をかけていかに最初のプロセスをスムーズに進めることができるのかが大事になってきます。

米山知宏(よねやま・ともひろ)
プロジェクトファシリテーター、プロジェクトコンサルタント。 プロジェクト・組織の推進をプロジェクトマネージャーとして関わりながら、プロジェクト・組織の未来に必要なナレッジ・知を言語化するサポートをしています。 対象分野は民間企業のDX領域が中心となりますが、シンクタンク・パブリックセクターでの勤務経験から、公共政策の立案・自治体DXに関する業務も担当しています。

トークテーマ②:Web制作におけるプロジェクトマネジメントの秘訣

イベント後半では、大小さまざまなWeb制作のプロジェクト経験があるコパイロツト越川から、先の予測がしにくい中でプロジェクトを進める有効な方法「期待値を合わせること」についてご紹介しました。

Web制作では、適応型(アジャイル)で進めるより予測型(ウォーターフォール)で進めるプロジェクトが多いのではないでしょうか。しかし、予測型で進めると落とし穴が存在すると考えています。PMBOKでは、予測型というのは「プロジェクト開始時に要求事項を定義・収集・分析したり、プロジェクト作業の大部分はプロジェクトの開始当初に作成された計画に従う」と記載されています。そもそもプロジェクト開始時に大部分を予測することというのは難しいため、Web制作のプロジェクトは予測型と適応型を組み合わせて進めているのが実情かと思います。
プロジェクトの全体像が予測できず、スケジュールが確約できないにもかかわらず、スケジュール厳守を求められるケースでは、矛盾が発生している状態です。プロジェクトメンバーがそれぞれの側面からプロジェクトを捉えており、認識が揃っていないことが、先の予測がしづらい要因と考えられます。

そのため、このようなプロジェクトを進めるには、プロジェクトに関わるメンバー全員と期待値のすり合わせを行うことが重要になります。期待値というのは、予測がしにくいものを可視化し現在地と目的をつなぐものであり、構成要素としてある地点の実現したい状態と成果物をセットで可視化されたものを指します。この期待値を言語化し、メンバーとすり合わせることが重要な取り組みだと考えます。
今回のイベントでは、そのほかにも期待値の可視化の具体例や、すり合わせた後のプロセスなどについてご紹介しました。

越川 英宣(こしかわ・ひでのぶ)
プロジェクトマネージャー。紙・Webのデザイナー、Web制作会社のディレクション経験を経たのち、株式会社コパイロツトにジョイン。受発注双方に対して、デジタル領域のプロジェクト推進を支援し、実務経験をもとにProject Enablement事業にも携わっています。

参加者からの声をご紹介!

参加していただいた方からのアンケートの一部(参加して特によかった点に対するご回答)をご紹介させていただきます。

プロジェクトマネジメントで重要な点が学べたこと、期待値調整など。(Jさん/プロジェクトマネージャー)

PMをやっているとぶつかる「よくあること」が挙げられていたこと、ものによっては明日から実践できそうなことが含まれていたのでよかったです。(Nさん/プロジェクトリーダー兼プロデューサー)

具体的にWebサイト制作における実践が知れてよかったです。越川さんの内容がどれもわかりすぎて聞き入りました。(Tさん/ディレクター)

今回ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。引き続きさまざまな切り口でオンラインイベントを開催していく予定です。イベント日程が決まり次第、ブログやPeatixでご案内いたします。

コパイロツトはプロジェクト推進の課題を一緒に解決していきます

現在、コパイロツトでは以下の3つの支援サービスをご用意しています。

プロジェクト推進を支援する「Project Success」

プロジェクトリーダー支援を中心に、方針策定、課題の発見・整理、チームビルディング、マイルストーン設計、タスクの進捗管理などプロジェクト推進全体を直接支援します。

チームでプロジェクトを推進できる状態を構築する「Project Enablement」

プロジェクトで成果を生み出していくために、プロジェクトの進め方そのものを最適化していく取り組みです。プロジェクトマネージャーだけでなく、プロジェクトメンバー全員で、状況に適応しながらプロジェクトを推進できる状態の実現を支援します。

プロジェクト推進をメソッドとツールで支援する「Method/Tools」

プロジェクト推進の実践知を元に、みんなでプロジェクトを推進するためのフレームワーク「Project Sprint」を公開。また、定例会議を活用したプロジェクト推進を実現するクラウドサービス「SuperGoodMeetings」を提供しています。

支援サービスの詳細は、下記👇でご紹介しております。
www.copilot.jp

ご興味ある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
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コパイロツトは、課題整理や戦略立案から参画し、プロジェクトの推進支援をいたします。お気軽にお問い合わせください!

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