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プロジェクト推進での失敗談と現実的な乗り越え方[第4回 プロジェクトリーダー交流会レポート]

コパイロツトでは現在、クローズドでプロジェクトリーダーのコミュニティを作り、交流会を開催しています。そこで、参加者の方々から実際のプロジェクトにおける課題や悩みを共有いただき、情報交換やディスカッションを行っています。

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今回も引き続き、大手通信会社でプロジェクトリーダーを務める難波幸博さんによるレポートをお届けします。交流会の様子と、そこで共有された課題や悩みについて、ぜひご覧ください!

第4回プロジェクトリーダーコミュニティ交流会を開催

2024年7月、プロジェクトリーダーが交流を通してプロジェクト推進における悩み・課題を共有する企画の第4回を開催しました。

第1回、第2回はプロジェクトの進め方に関する課題感や共通の悩みについて議論してきました。第4回は前回と同様に事前に参加者からテーマを募った結果、プロジェクト推進において過去に経験した困難や失敗、そしてその現実的な乗り越え方のTIPSの共有で盛り上がる会となりました。

議論のポイント

会の最初の話題は、これまでに経験した失敗の話でした。まさにクローズドなコミュニティならではの話題で、プロジェクトの推進体制をどう設計するか、という議論につながっていきました。

要件を決めきれないことによりプロジェクトが遅延した失敗談に対して、「要件を決めるのではなく要件を捨てる考え方が重要であり、意識を強く持つ必要がある」という意見がありました。

また、意識の持ち方だけでなく、そもそもどのようにプロジェクト推進体制をどう設計するかも重要で、

  • プロジェクト管理においてリーダーが正式に権限を持つ必要があること
  • 開発の内製化を前提にした人材を確保すること
  • 最小限の小さなチームにすること

といったことを会社側と合意しスタートする必要性が話されました。

プロジェクトを運用する際は、現場がマーケットを理解していることを経営側が信頼することが重要です。経営層からのプロジェクトチームへ、チームリーダーから各メンバーへ、ある程度の権限移譲を徹底することによって、主体性・自立性を持たせていく勇気も必要であるという意見がでました。

人材の確保と生産性の向上、外部リソースの連携のコツ

続いて、人材の確保や生産性の向上などについての話題が上がりました。

主に、

  • プロジェクトメンバーの揃え方
  • プロジェクトメンバーの生産性が思うように上がらない時の対応
  • 外部のリソース(コンサル等)との連携のコツ

の3つの軸で議論が展開しました。

プロジェクトメンバーの揃え方

プロジェクトメンバーを揃えるうえでも、プロジェクトを推進するために他部門と連携するうえでも、まずは社内のキーマンを見極め、プロジェクトに関わってもらえるよう調整すること。その後、兼務でプロジェクトに入ってもらいながら、最終的には異動してもらうこと。このような形でプロジェクト側としても少しずつ人材を集めるような期間を設けるやり方が王道のようです。

プロジェクトメンバーの生産性が思うように上がらない時の対応

また、プロジェクトメンバーの生産性が思うように上がらない時の対応については、意見が分かれました。

可能性を信じて、なるべくそのメンバーが成長できるように粘り強く対応していくという意見と、プロジェクトは進行中であり、すぐに成果を出さなければならないので、ある程度それぞれのメンバーの可能な範囲の役割に絞ることで円滑に進めるべきだ、という意見がありました。

どちらが正しいという話ではないと思いますが、今回の参加者は、どちらかというとプロジェクトのメンバーの可能性を信じて粘り強く対応することを選ぶ方が多かったのが印象に残りました。

外部のリソースとの連携のコツ

外部のリソースと連携するという点で、コンサルティング会社との関わり方も各社苦労しているようでした。プロジェクトは「1点もの」であることから個別性が強く、コンサルタントも他のプロジェクトでの経験を、そのまますぐに活かせるわけではありません。

各企業の事業のことや、業務の進め方、企業文化を理解しているのは、むしろ発注側企業の社員であり、コンサルタントに問えば、自分たちの求めている答えが全て返ってくるということはないのです。

あくまでコンサルタントはプロジェクトの目標を達成するために、体系化されている知識やこれまでの経験を活かしてプロジェクトをサポートしてくれる存在です。そのため、 「答え」を求めるのではなく、「伴走」を求める意識を持つようにすると、うまくプロジェクトを進めることができそうです。

編集後記

今回の参加者はみなさん、新規プロジェクトに対する想いが強いだけでなく、人材育成の観点で人の可能性を信じる方ばかりだったことが印象的でした。実際にプロジェクトを率いる立場にいると、現実的にはプロジェクトを確実に進捗させるかが成果として求められるため、中長期の育成まで手が回らないこともあり得ると思います。その中で高い熱量を持ってプロジェクトにもメンバーの育成にも取り組んでいる姿勢は、参加者のみなさんにとっても、コパイロツトにとっても良い刺激となる熱い会になりました。


執筆者 難波 幸博(なんば・ゆきひろ)
大手通信会社の研究開発部門に所属し、新規技術開発のプロジェクトを推進する。
前職の不動産ディベロッパーでの新規プロジェクトでコパイロツトから支援を受けたことをきっかけに、現在は副業メンバーとしてプロジェクトリーダーコミュニティの運営に従事。

コパイロツトは、課題整理や戦略立案から参画し、プロジェクトの推進支援をいたします。お気軽にお問い合わせください!

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