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【コパイロツトメンバーのMyルーティン】S.Tさん編:プロジェクトを成功に導くファシリテーションのルーティン

こんにちは、三浦です。

コパイロツトでは2022年12月から、メンバー同士でメンタリングを行う「MyPilot制度」がはじまりました(制度の詳しい内容は以下の記事を参照いただけたらと思います)。

blog.copilot.jp

その制度の中で、わたしはメンターになってくれたメンバーのルーティンや、業務に対する所感を聞いてみることをはじめました。

今回は「ファシリテーション」をテーマに、S.TさんにMy ルーティンを聞いてみました。

ファシリテーションには、場面や要素に応じたさまざまな手法が存在します。

私たちが普段多く行っているのは、プロジェクト推進のための会議のファシリテーションです。

コパイロツトが推奨する、Project Sprintを実行するために必要なファシリテーションにフォーカスして話を深掘りしていくことにしました。

Project Sprintを実行するためのファシリテーションとは?

プロジェクトでは、プロジェクト設計をしてプロジェクトゴールを達成するための計画を立て実行します。

プロジェクトゴールを達成するためには、 小さな成果を積み重ねるというプロセスが必要です。

これをProject Sprintでは、「プログレス」ドメインで認識しています。

【画像引用】Project Sprint Framework - 図1: プロジェクトの推進における各ドメインの要素 より

Project Sprintにおいて、プロジェクト推進とは、小さな成果を生み出し積み重ねていくことで、プロジェクトゴールを達成するために、チームが自律的にアウトプットを生み出し検証するというサイクルだと捉えます。

ファシリテーターは、「プロジェクト推進」をスムーズにストレスなく推進できるように導く役割を担います。

▼S.Tさんのここがポイント!
まず、大前提としてプロジェクト設計で、ロードマップを引き、ゴールとなる大きな目標を達成するために、目標を小さく分けた成果物が定義された状態あるいは、定義するための工程を踏むことが重要です。

ファシリテーターが会議進行のために何をやっているのか?

  • 会議準備
  • 会議進行
  • 会議後のとりまとめ

会議準備

マイルストーンを意識し、プログレスを実践する中で、定例会議でいつ・何を・どこまで話すべきなのか?を考えて構築するのが、アジェンダ設計です。

コパイロツトでは、アジェンダ管理ツールとして、SuperGoodMeetings(以下、SGMs)という定例会議を活用したプロジェクト推進を実現するためのクラウドサービスを開発・提供しています。

私たちは、アジェンダ設計にSGMsを利用します。

アジェンダ内の各議題は、チーム内の各担当者が各々考えて会議当日までに準備ができるように、アジェンダ収集を行い、各議題の担当者はSGMsに各々が書き込みをします。

SGMsは、アジェンダ設計をスムーズに行うための入力項目が既に用意されているため各議題の進行準備も進めやすいです。

SGMsの各議題の入力項目

私たちがほとんど必須で入力している項目は以下になります。

  • ゴール(達成したい状態)
  • 担当者、対象者(誰宛の議題か)
  • 進行方法(どのように議論を行うか)
  • 時間(議題に使用する予定時間)
  • ドキュメント(参照リンク)
  • メモ(上記の情報で足りない情報がある場合に記載)

ファシリテーターは、マイルストーンや全体スケジュールを常に意識し、収集した各議題のゴールが、全体感の一連の流れの中で適切かを判断しながら調整を行います。

会議進行

▼S.Tさんのここがポイント!
会議進行中に常に念頭に置いておくべきことは、最終ゴールまでのマイルストーンを見据えて、以下の2つの視点から、タスクを切り出すことができるかです。

  • 会議準備で想定していたその日の議題におけるゴール
  • その日の議論から次にどうすれば、プロジェクト推進ができるのかという次のステップを見越したさらなるゴール設定

継続的な会議の中で、タスクが発生する→タスクを消化するをプログレスで積み重ねた先に、最終ゴールに辿り着くことができるように導くのが、Project Sprintを実行するためのファシリテーションスキルです。

会議後のとりまとめ

会議終了後は、会議中に発生した以下をとりまとめて参加メンバー全員と共通認識をつくります。

  • 決定事項
  • ToDo(だれが・いつまでに)

【画像引用】Project Sprint Framework - 図2: プロジェクトの3つの仕組み より


▼S.Tさんのここがポイント!
会議終了後のあるべき姿は、 “次の会議の準備にスムーズに入ることができる状態” であることだと思います。

次回のアジェンダについておおよそあたりがついている状態で会議を終えられると、定例会議と発生したタスクを遂行する活動という、定期サイクルがうまく回っていると実感できます。

逆に言えば、次の会議での進め方がイメージできないまま会議を終えてしまうと、サイクルがうまく回らなくなります。

ファシリテーションを進めるポイント

S.Tさんのここがポイント!のおさらい

  • プロジェクト設計で、マイルストーンを引き、ゴールとなる大きな目標を達成するために、目標を小さく分けた成果物が定義された状態あるいは、定義するための工程を踏むべし!
  • 各議題のゴールと最終ゴールを見据えてタスクを切り出すべし!
  • “次の会議の準備にスムーズに入ることができる状態”で会議を終了すべし!
  • そして、プロジェクトメンバー全員の共通理解をつくっておくことも重要なポイントです。

    忙しくなるほど、目の前のタスクや作業をこなすことを目的としてしまいがちで、どうしても目標や全体感を見失うことがあります。

    定例会の冒頭などで、定期的にマイルストーンや全体スケジュールを全員で確認して共通理解を促す議題をアジェンダに入れるようにしています。

    議論の中で、話が逸れてしまったり、「あれっ?何の話をしていたっけ?」や「これはいったい何のために合意形成が必要なのだっけ?」といった状況が生じた際、目的とゴールにどれだけしっかりとグリップできるかがポイントになります。

    参考ブログ blog.copilot.jp

    おわりに

    Project Sprintを実行するためのファシリテーションについて記載してきましたが、いかがでしたでしょうか。

    定例会議のサイクルが回り始めるとプロジェクト自体のサイクルも加速します。

    S.Tさんの取り組んでいるプロジェクトでも、最近クライアントのメンバーの皆さまが実践されたことで、明らかにプロジェクト自体が前進したと感じられる場面を目の当たりにされたそうです。

    今回ご紹介した会議の進め方で試したことのないポイントがあれば、是非やってみてください!



    執筆者 三浦 祐子(みうら・ゆうこ)
    DX推進における部門横断プロジェクト支援や業務支援、Webサイト制作のプロジェクトマネジメントなど幅広く担当しています。 円滑なプロジェクト推進のためにクライアントに寄り添い、最適なチーム構築や目標達成のためプロセスを明確にし、具体のアクションに落とし込んでいくという基本を大切にプロジェクトマネジメントに尽力したいです。

    コパイロツトは、課題整理や戦略立案から参画し、プロジェクトの推進支援をいたします。お気軽にお問い合わせください!

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