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大企業で新規プロジェクトに取り組むリーダーに共通する課題とは?——コミュニティの実践より[セミナーレポート]

新規事業創出プロジェクトを進める中で、以下のような不安を感じたことはありませんか?

  • そもそもプロジェクトの進め方がわからない
  • 社内に相談できる相手がいない
  • ネットで検索しても、参考になる事例が見当たらない

プロジェクトリーダーに共通するこのような悩みを解消する試みとして、コパイロツトは昨年「プロジェクトリーダーコミュニティ」を立ち上げました。コミュニティで開催したイベントでは、さまざまなキーワードに基づいた盛んな議論が行われています。

本記事では、コミュニティ運営を通して得られた気づきについてご紹介します。

※2024年9月12日に開催されたオンラインセミナーでお話した内容を、一部ダイジェストでまとめました。


▼セミナーイベント概要
プロジェクトリーダーコミュニティの実践~大企業で新規プロジェクトに取り組むリーダーのコミュニティ運営~
開催日時:2024年9月12日(火) 18:00-19:00(オンライン)

話者 難波 幸博(なんば・ゆきひろ)
大手IT企業に勤務。2023年6月より副業としてコパイロツトのプロジェクトリーダーコミュニティ運営に携わる。


話者 多田 知弥(ただ・ともや)
株式会社コパイロット
プロデューサー/プロジェクトマネージャー

2015年7月コパイロツトへ入社。大企業の新規事業企画、商品企画・開発、リブランディング、マーケティング、システム開発に関連したテーマと幅広い領域でプロジェクトマネジメント業務に従事。

多くのプロジェクトリーダーが抱える悩みとは

コパイロツトがコミュニティ運営をはじめたのは、多数のプロジェクト支援を通して、プロジェクトリーダーには共通した課題があると気づいたことがきっかけでした。

プロジェクトリーダーが抱えている課題
  • プロジェクトリーダーは、とにかく多忙
  • 新規性を伴う難しいプロジェクトを任されている
  • 新規性が高いと参考となる過去事例がなく、社内に相談できる相手がいない
  • このような現状を知り、「プロジェクトリーダー同士がつながる場をつくることで、リーダーの課題解決を支援できるのではないか?」と考えたことから、プロジェクトリーダーコミュニティの企画がはじまりました。

    コミュニティに”コパイロツト外”の視点を取り入れる

    企画を検討する中で、コパイロツト外の企業に所属するメンバーにも参画してもらうことを決めました。

    自分たちだけでコミュニティを運営すると、どうしても営業色が強く出てしまうのではないかという懸念があったためです。「プロジェクトリーダーが直面している課題を取り扱うことでプロジェクトリーダーを支援したい」という、本来の目的が正しく伝わる方法を考えていました。

    そこで、元クライアントでもあり、他社に所属しながら副業でコパイロツトの仕事に携わってもらっていた難波幸博さんに声をかけ、コミュニティ運営へ参加してもらうことにしました。クライアント企業側とコパイロツトの中間の立ち位置として難波さんが参加することで、コミュニティをフラットに見てもらえるのではないかと考えたからです。

    運営側の体制が決まったあと、開催するコミュニティの目的や意義、企画などの仮説を作り、開催へと進んでいきました。

    では、どのようにプロジェクトリーダーコミュニティを運営しているのか、次で詳しくみていきましょう。

    少人数で語らうイベントを開催

    2023年6月にプレイベントを開催してから、これまで4回のイベントを行っています。毎回活発な議論が行われていますが、イベントをうまく継続できている要因として、以下のポイントがあげられます。

    コミュニティイベントがうまく運営できている要因
  • 参加するプロジェクトリーダーを各回3~4名の少人数にしていること
  • コパイロツトの支援実績があるプロジェクトリーダーを対象にしていること
  • オンラインではなく、オフィスに集まりオフラインで開催していること
  • 所属企業や業種はそれぞれに異なりますが、「コパイロツトの支援実績がある会社」という共通点があるため、はじめてでも安心感を持ってご参加いただいています。

    さまざまなリーダーとの対話で浮かび上がる課題

    これまでのコミュニティ実践で話題になったテーマは多岐に渡ります。今回のイベントではその中から3つをピックアップし、その詳細をお伝えしました。

    テーマ①プロジェクトを小さくすることの重要性

    大規模なプロジェクト、大勢のチームメンバー、関係者の多い会議。このような失敗が許されないプロジェクト推進を会社から求められていませんか?

    プロジェクトリーダーコミュニティの場では、できるだけプロジェクトを小さくすること、そして小さな失敗を積み上げていくことの大切さが話題になりました。

    関係者を少なくすることで、必要な利害関係者の調整を最小限に抑えることができます。さらに、失敗を前提にプロジェクトを小さくはじめることで、期待値も小さくできます。このように「期待値とリスクの両方をコントロールできることが望ましいのではないか」という意見が出ていました。

    テーマ②プロジェクト推進に関わる「人」についての悩み

    コミュニティでよく話題になるテーマとして、「人」に関する悩みがあります。

    メンバーの意識(フォロワーマインド)の改善

    リーダーが高い熱量で懸命に取り組めば取り組むほど、周囲のメンバーたちがフォロワーになってしまうという状況に、多くの共感が集まりました。

    リーダーひとりが対応できる範囲には限りがあります。自律的なプロジェクト推進を目指すためには、参画する一人ひとりのメンバーの意識を変えていく必要があると感じているリーダーが多くいました。

    新規事業とメンバー育成の両立の難しさ

    手順の決まっている業務と違い、新規事業にはわかりやすい答えは用意されていません。

    新規事業ではプロジェクトリーダーを含めた全員が、試行錯誤を続けていきます。その状況でプロジェクトの推進だけではなく、メンバー育成という会社の期待にまで応えることはとても難しい、という意見が多数あがっていました。

    テーマ③評価されにくいプロジェクトリーダーという存在

    「スケジュール通りにプロジェクトが動いて当たり前」という認識があるため、想定外な事象が起これば減点方式で評価されてしまう、ということも話題になりました。

    また、プロジェクトリーダーの大変な点ばかりが目立ってしまい、「プロジェクトマネジメントをやりたいという気持ちを持つ人が少ない」という現状も聞かれました。

    参加者の声

    コミュニティのイベントへ参加したプロジェクトリーダーの方々からは「良い機会になった」というご感想をいただいています。

    コパイロツトのプロジェクトリーダーコミュニティが、所属会社の枠を超えて、同じ境遇・同じ立場であるリーダー同士の共感の場となっていること、そしてプロジェクト推進に関わる課題を別角度から捉え直す機会になっていることを、大変うれしく思っています。

    以下、みなさまからの声をご紹介します。

    1)社外での共有の場になる
  • 個人の想い(悩み)を言語化して共有する機会が少なかったので、いい機会になった
  • 他の会社で同じような悩みを抱えている方がいることがわかり、心強かった
  • お互いに学び合うことで、それぞれの成長につながると思う

  • 2)共通の課題と各社個別の課題を認識できる
  • 扱う製品やサービスが違っても、人が関わる部分の課題は共通だと感じた
  • 組織や体制については、会社やプロジェクトの個別性が高いので、汎用性のあるノウハウ・解決策が見出しにくいかもしれない

  • 3)ノウハウの一般化ができる
  • ノウハウが一般化されて共有されると、助かる人が多いと思う
  • みなさんの意見を聞いて、自分の悩みの要点が見えてきた
  • これまでのプロジェクトリーダーコミュニティレポート

    これまで開催したイベントについては、各会ごとにレポートがあります。ぜひこちらも合わせてご覧ください。

    blog.copilot.jp

    プロジェクト推進に関するお悩みはコパイロットへ

    今回はコミュニティでの対話を通じてわかった、プロジェクトリーダーに共通する課題を一部ご紹介しました。

    コミュニティ運営をはじめ、オンラインセミナーや各情報発信など、コパイロツトはこれからもプロジェクト推進やプロジェクトリーダーの課題解消に向けた支援に取り組んでいきます。

    プロジェクト推進に関わるお悩みは、コパイロツトへお問い合わせください。

    www.copilot.jp

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