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Web会議をどうファシリテーションするか(1/3)ー4つのポイント[考え方編]

コロナウィルスの感染防止のために、Web会議を活用するケースも増えていると思います。Web会議は、どこからでも会議に参加できる大変便利な道具ですが、反応のわかりづらさであったり、環境によっては対面ほどには音声がクリアに聞こえないという問題もあり、「使い始めてみたものの、正直Web会議はやりづらい...」と感じている方も少なくないのではないかと思います。

コパイロツトでは、以前から効率的な働き方を模索していまして、Web会議も頻繁に活用している1のですが、そこで感じているのが、Web会議では「会議の事前準備」「会議時のファシリテーション」「議論の可視化(決定事項・ToDoの明確化)」など対面での会議で重要となる要素がより重要になるということです。
これは、Web会議の場合には「隣にいる人にさくっと確認する」というようなちょっとしたやり取りがしにくいためですが、逆に言えば、事前準備・会議運営を適切に行い、議論を可視化すれば、対面での会議と違和感のない会議ができると感じています。

この記事では、良い会議を実現していくための要素の一つである「ファシリテーション」について、コパイロツトメンバーがWeb会議のファシリテーションをする際にどのようなことを意識しているかということをお話できればと思います。コパイロツトでは、Web会議のファシリテーションをさせていただくことも多いので、そこでの経験が、Web会議をファシリテーションされる方々の参考になれば幸いです。

Web会議をスムーズに行うためのポイント

まず、Web会議をスムーズに行うためのポイントを整理したいと思います。基本的には、これを押さえていればある程度質の高いWeb会議を行うことができるのではないかと考えているポイントになります。このブログの続編として下記で記載している「詳細のやり方」も、この考え方をベースにしています。

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●Web会議をスムーズに行うための4つのポイント


1. 話さないで済むのが最高の会議だ!(話さないといけない状態をなるべく減らす)

Web会議が対面より話しづらい側面はあるため(慣れの問題もあるように思いますが)、話さないといけない状況をなるべく減らすことがとても重要です。特に、「各自の考えがあるのであれば、それを事前に言語化しておく」ことが重要で、たとえば、1)会議のアジェンダ設計をしっかりやること(参加者への事前共有も含めて)と、2)ラフでも良いのでたたき台のメモを持ち寄ることが、Web会議をより機能させるポイントと考えています。


2. Web会議ツールだけに期待するな!(参加者それぞれの状況・反応が伝わりやすい状態をつくる)

Web会議は、対面での会議に比べてお互いの状況や反応が把握しにくいため、それぞれの状況・反応を伝えやすくする仕組みもセットで取り入れると、議論の質が高まると考えています。

たとえば、Web会議ツールと併用して、チャットツールやオンラインドキュメントツールを活用することで、「意見を伝えるときに、認識の齟齬が起きにくい状態をつくれる」と思いますし、さらに「誰かが話している間に意見を出すことができる」メリットもあります。これらは、対面の打ち合わせで使用する付せんの役割を代替してくれるもので、参加者の議論をサポートしてくれます。


3. リアクションが薄いことを恐れるな!(反応がないということは間違っていないのだと考えよう)

Web会議は反応がわかりにくい部分はありますが、ファシリテーターが過度にそれを気にし始めると、議論が進まなくなってしまいます。意見がないか確認しつつも、リアクションがないということは反対ではないということだと判断して、気にせずどんどん進めてしまおう。

同時に、参加者は、意見(特に反対意見)があるのであれば、きちんと表明しましょう。意見が出しやすい場を作ることがファシリテーターの役割の一つではありますが、それは、参加者が意見を出さなかった責任がファシリテーターだけにあるという話でもありません。


4. 参加者を積極的に頼ろう!(ファシリテーターが一人で頑張ろうとしすぎない)

ファシリテーターはどうしても自分が頑張らなければという意識をもってしまいがちですが、参加者にお願いできることはどんどんお願いをすべきです。事前の環境づくりや会議時のサポートなどは遠慮せずお願いして、ファシリテーターの負担を軽減することが大事ですし、むしろ、ファシリテーターが会議時にやらなければならないことをなるべく減らしておくことこそがファシリテーターの役割であると言っても過言ではないかもしれません。

実際にどうやっていくか

以上、Web会議のファシリテーションを行う際のポイントについて書いてみましたが、では、具体的に何をどうすればよいか。 この記事の続編として、実際の会議時に必要となることを下記に書いていますので、合わせてお読みいただければ嬉しいです。

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以上、お読みいただき、どうもありがとうございました。
Web会議を実施される方々の参考になるところがあれば嬉しいですし、また、おすすめのやり方などがございましたら教えていただければ幸いです。



執筆者 米山 知宏(よねやま・ともひろ)
プロジェクトファシリテーター、プロジェクトコンサルタント。

プロジェクト・組織の推進をPMとして関わりながら、プロジェクト・組織の未来に必要なナレッジ・知を言語化するサポートをしています。
対象分野は民間企業のDX領域が中心となりますが、シンクタンク・パブリックセクターでの勤務経験から、公共政策の立案・自治体DXに関する業務も担当しています。


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  1. 状況によっては、歩きながらや公園から、、、ということもしばしばありますし、飲み会もWeb会議経由でやることもちょくちょくあります。ちょうど昨日(2/28)も、4箇所からそれぞれWeb会議で参加する飲み会を行いましたが、各自自分のペースで参加することができ、終電を気にする必要もなく、疲労感も少なく、、、と、そのメリットをあらためて感じています。

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