「社長は引っこめ」——という声が、2018年、メンバーから共同創業者の定金に対して挙がりました。当時の新年挨拶でもご紹介していますが、決して社内クーデターが起こったわけではありません。
それまでのコパイロツトではずっと、定金が現場の最前線に立ち、自らクライアントの支援に当たっていました。しかし年々、高度化・複雑化するプロジェクトに柔軟に対応していくためには、リーダーがひとりで牽引するのではなく、フラットな視点を持ち、自律したメンバーが有機的に動ける組織へと大きく舵を切る必要があると考えたためです。
あれから6年。私たちはメンバー全員で、組織のあり方を模索してきました。2024年は、試行錯誤しながらタネをまき、大切に育ててきたものが芽吹き、収穫に結びついた1年になったと感じています。
今回は新年のご挨拶の場を借りて、この1年のふりかえりと今年の抱負をお伝えしたいと思います。
事業の変化:クライアントのみなさんとともに、多岐にわたる支援のあり方を模索しました
はじめに、事業の変化について。ここ数年、注力してきた「プロジェクトリーダー支援」に加え、昨年は、プロジェクトを推進していくための環境づくりを支援する「プロセス改善」に取り組む機会が増え、支援のかたちを広げてきました。
プロジェクト推進支援を担当するメンバーも、2名増えました。かつて定金が担っていたマネジメント業務が分散し、2つのチームが自走できるようになりつつあります。個人がそれぞれの力を発揮して活躍しつつ、チームの強度も着実に上がっています。
高度化・複雑化する傾向にあるプロジェクトを、どのように支援し、クライアントとともに前に進めていくか。引き続き大きな問いと向き合いながら、2024年も多数のプロジェクトに携わらせていただきました。クライアントのみなさま、パートナーのみなさま、本当にありがとうございました。
組織の変化:個々のメンバーが自発的に動き、さまざまな活動が活発化しました
次に、組織の変化について。2024年は、一人ひとりのメンバーが主体となった活動が、非常に活発化した1年だったといえます。
まず、プロジェクト推進支援に関する社外向けのセミナーや、社内勉強会が多数開催されるようになりました。限られた人だけではなく、得意とする領域がそれぞれ異なるメンバーが交代で登壇しています。
これらの活動は、コパイロツトの事業を広めることを目的のひとつとしています。ただ結果的に、個々のメンバーが日々の業務のなかで培っているナレッジを言語化し、社内外でシェアする良い機会にもなりました。
そのほか、プロジェクトリーダーの共通する悩みを解消するための「プロジェクトリーダーコミュニティ」の運営や、アクティブ・ブック・ダイアローグ®(ABD)を活用した「朝ABD」や「会社本ABD」という自主勉強会の実施など、さまざまな取り組みが生まれ、現在も継続しています。
また、noteではメンバーが業務や活動の中で見つけた発見をエッセイにして連載をはじめました。よろしければご覧ください!
このような活動が活発になっていくことを、会社としてうれしく思っています。今年も引き続き、メンバーそれぞれが活躍できる、自主的に活動しやすい環境づくりに努めていく予定です。
未来に向けた活動:実践と両輪で、「プロジェクトとは何か」を探索し続けています
そして、未来に向けた活動について。コパイロツトでは2021年頃から、プロジェクト推進の更なるアップデートを目指して、学術領域の視点を取り入れながら「プロジェクトとは何か」を探究し続けています。
もともと「Project Sprint Quest」として社内で取り組んでいましたが、2023年10月以降は一部のメンバーが、コパイロツトから独立したプロジェクト「Project Theory Probe(PTP)」として試験的に活動してきました。具体的な活動の軌跡は、ぜひ「Journal」をご覧ください。
プロジェクト推進支援の実践をもとにして、根源的な問いと向き合う探索・探究は、コパイロツトの根幹をなす重要な活動のひとつです。2025年も新たなかたちのプロジェクトとして展開していく予定ですので、ご興味のある方は、ぜひ何らかの形でご一緒できたらうれしく思います。
そして、2025年へ
6年前を起点とした経営方針の転換と組織体制の変革は、決して簡単なものではありませんでした。でもメンバーとともに活動を続けてきた結果、ようやく“第二期コパイロツト”の収穫期を迎えられたように思います。
この流れを継続できるよう、今年もコパイロツトは多数のプロジェクト推進に伴走し、一つでも多くのプロジェクトが目的達成できるよう、取り組んでまいります。
そして私たちの実践と探究の成果は、セミナー、ブログ、勉強会、書籍(2025年に出版予定です!)、プロダクトなど、さまざまな場を通じてみなさまにお届けします。それが、日々プロジェクト推進に取り組んでいるみなさんの一助になれたらうれしく思います。
最後になりますが、プロジェクトをご一緒している企業のみなさま、パートナーとして協力いただいているみなさま、そしてコパイロツトを応援してくださっているみなさま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2025年1月6日 株式会社コパイロツト